スイングのアドバイスをもらうと、「バックスイングで左肩入れろ」とか「ダウンで右脚を蹴れ」とか「ダウンで手は真下にストンと落とせ」など言われますが、具体的に「体のどの分をどう動かすか」というところに言及する人はあんまりいないと思います。
また、上記のアドバイスをスイングの「どの時点で」取り入れるのかという時系列で説明してくれる人はあんまり見かけません。どんなに良い動きをしても取り入れるタイミングが悪ければ意味がありません。たまに、スイングがめちゃくちゃきれいなのに球はそれほどでもない人がいますが、動きの時間のずれが原因かと思います(あとは地面反力みたいな見えない要素)。
結局、雑誌よりもYoutubeのような動画の方が上記内容を詳細に説明してくれるコンテンツが多いのでレッスン動画が流行るのも理解できます。
そんなわけで、ゴルフ上達にはスイングの動画を取って分析するというのが当たり前になりアマチュアにも普及しました(自分がゴルフを始めた21世紀初頭の打ちっぱなしではまず見られなかった光景)。そういう時代になり、スローモーションとか補助線を引くとかいろいろな機能がある動画撮影アプリがありますが、自分がおすすめしたいのが「ゴルフスイング動画分析 Dr. Swing」です。ただし、一風変わった、マニアックな内容です。
Dr. Swingの使い方
スマホで撮影した自分のスイングを加工することで「骨と関節がどう動いているか」をレントゲン写真を見るように動画で確認できるというものです。
使い方は以下の通りです。
①撮影した動画を取込む
②下記の部位にポイントを設定
・グリップ
・肘
・肩
・膝
・足首
・股関節
・クラブヘッド
③動画を再生
こんな感じになります。




自分の動画にポイントを合わせるのが難しく慣れるまで時間がかかるのが難点でしょうか?
Dr. Swingの良いところ
〇一連のスイングの中でどのように関節が動いているか確認できます。体を回す、手を下ろす、地面を蹴るといったゴルフの動きは、すべて関節の動作ですので実際に関節がどのように動いているか認識することが重要かと思います。自分も調子のいい時悪い時、逆球が出るときなど撮影した動画を比べながら修正しています。実際やってみるとわかりますが、アマチュアなんでスイングはホントに日替わりです。
〇アプリ内に「お手本スイング」なるものがあってこれがすごい参考になります(自分の動画分析よりこっちのほうが参考になったかも)。PGA・LPGAのトッププロの色々なスイングを見ることができますが、自分が気になる点をどう動かしているか確認したり、自分のスイングと並べて比較できるのですごい勉強になります。
Dr. Swingを使ってみて
一番参考になったのは右肩の動きと運動量でした。お手本スイングは右肩の運動量が大きく、体を回転させるときに肩甲骨を縮めるようにして回転を深める動きがあり、バックスイングで「左肩を入れる」ではなく「右肩を引く」という動きは正しい感覚なんだなと感じました。お手本スイングと動きをまねることで以前より深くバックスイングができるようになったかと思います。ボールスピードで2m/sくらい上がりました。
「首の付け根はインパクトまで動かない」とどこかの動画で見たことがありましたが、お手本スイングではバックスイングは少し飛球線と逆に動きますがインパクトまではほとんど動いていませんでいた。上下動はほとんどなかったです。自分は調子が悪くなると、「トップまで動かない→ダウンで飛球線方向に流れる→体全体が飛球線方向に突っ込む」という癖があるので、確信をもってそこを修正できるようになりました。
自分はダウンで「右ひざが前に出る→骨盤が前に出る→前傾できなくなるという」典型的なダメな動きがありますが、いろいろなプロの動画をこのアプリに入れて見てみるとわりと右膝が前に出るプロもいます。特に4スタンス理論でB2に分類されるというプロは多いです。そのままでもいいのかなと最近思ってます。逆にマキロイとか最近の若いプロなんかはダウンの途中まで右ひざの位置が動かず、インパクト前に右後ろに蹴り上げる感じでフィニッシュにいくのでまったく前に出る動きがなかったです。
あと、最近はGGスイングの影響で「その場でクルっと回れ」なんて言われますが、大なり小なり左股関節の飛球線方向の移動はあるようでほんとにその場で回転するのは違うようですね。
まとめ
・自分でスイング分析をしたい方はおすすめ。
・お手本スイングを見るだけでも価値あり。普通の動画より関節の使い方・動かし方はわかると思います。
スマホのおかげでゴルフ上達に良いものがいっぱい出てきましたが自分はこれが一番かなと思っています。
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